東武特急スペーシア個室に初乗車!
特急スペーシアXのデビューが話題となっていますね。
私は、先日東武特急スペーシアに初乗車してきました。スペーシアは個室も備えた豪華な特急電車ですが、この個室を前々から利用してみたかったんですよね。
予約を取ったのは1か月前。しかも朝早い電車(7時50分浅草発)しか取れませんでした。梅雨時なので天気が心配でしたが、ラッキーなことにこの日は良く晴れました。
朝早い時間になかなか浅草に来ることもないので、駅周辺をふらっと歩いてみます。百貨店と駅舎が一体となり建てられたのは浅草駅が初めてらしいですね。歴史ある駅舎です。
雷門へ。まだ朝早い時間なので人はまばらでしたが、こんな時間でも外国人観光客がちらほら。空いていてなおかつまだ涼しい時間に来るのは正解ですね。
改札を抜けるとすでに特急けごん(スペーシア)が留まっていました。重厚なデザインで一目で「特急」であることがわかります。
こんな感じの昭和の香りがするルックスですが、車体はアルミ製で軽量化されています。
早速乗車します。最後尾6号車が個室を備えた車両です。寝台列車のB寝台を彷彿とさせる配置にテンションが上がります。
こちらが個室内部です。第一印象、結構広いです。
床はカーペット。テーブルは大理石。肘おきは金色。バブル時代の余韻を色濃く残しています。令和の時代にまだ乗れるとは感動です。
浅草駅を発車し、急カーブを抜け隅田川を渡ると、東京スカイツリー駅に停車します。
動き出してわかるのは、その静粛性です。デザインは年季が入っていますが、制御システムはVVVFインバータとのことで走行中も静かです。
1990年デビューとのことですので、西武10000系電車と同年代のはずですが、西武は古い車両から流用した抵抗制御であるのに対し、こちらはVVVF制御で静かに滑らかに走行します。特急車両への気合の入れようがわかります。
銘板も渋いです。
車窓はどんどん長閑になっていきます。乗車時間は約2時間。なんと贅沢な時間なのでしょうか…。
天井を見てみても、造りが凝っていることがわかります。座席ごとに読書灯までついています。夜に乗れば気分は寝台車でしょうね~
エアコンの強弱、ライト操作も部屋ごとにできるようになっています。
座席はふかふかで、まるでソファーのような座り心地でした。2時間座っていても全然苦ではありません。新型車両のスペーシアXはこの座席の座り心地を越えられるのでしょうか!
そしてなんとカーテンは薄手のものと、日差しを遮る厚めのものの2枚装備しています。そこまでするかと思ってしまいます。
2時間あっという間に東武日光駅に到着しました。なんというか、東武日光止まりでなくてこのまま北海道まで連れて行ってほしい…。
東武日光駅です。
日光の観光を楽しみました。
帰りは早い時間だったのでガラガラでしたが、せっかくなのでまた個室を利用しました。靴を脱いで寝転がってみると、気分は寝台列車…。
夏休み感のある車窓を眺めて、ゆったりとした時間が流れていきます。
特急スペーシアの個室、乗ってみたいな~と思いながらもなかなかその機会がなかったのですが、乗れるうちに乗っておこうということで、今回行ってきました。
午後2時ごろ、浅草に戻ってきました。よい小旅行でした。
琴電琴平線(ことでん)で高松を巡る! 3食うどんの旅
前回の記事はコチラです。
さて、朝の7時30分ごろにサンライズ瀬戸号は高松駅に到着しました。
高松駅の駅舎です。終着駅なので、駅舎の後ろに垂直に線路が敷かれています。
ここからは地域交通を支える、「ことでん(琴電)」に乗車して、近辺を散策してみようと思います。
高松築港駅に向かいますが、すぐそばに高松城跡があるので、こちらに先に寄ってみます。まだ、目当てのうどん屋さんも空いていない時間ですので、ちょうどいいです。
入場料は200円でした。
本丸には、展望デッキが整備されています。
今はビル群が海側の視界を遮りますが、かつては海を広く見渡せたのでしょうか。
高松築港(ちっこう)駅へ来ました。ことでんの主力路線、琴平線の始点です。
通勤通学時間帯なので、今から下り線に乗る人は少数です。
電車が入線してきました。
ちなみに今回は、全線に乗車できる「1日フリーきっぷ」1,250円を利用しています。高松築港~琴電琴平を往復するだけでも10円お得な設定です。
言わずとも知れていますが、元・京浜急行電鉄の車両です。
(琴電1080形:車内)
車内は昭和の雰囲気が漂います。天井には扇風機まで。
ことでん公式HPに寄れば、譲渡前の京急1000形は、1959年から20年間製造されてきました。ことでんに譲渡された車両はいずれも初期に製造されたものだそうです。
60年近く現役です。大事に使われてきたんですね。
(瓦町駅)
数駅乗車して、瓦町(かわらまち)駅へ来ました。
東京の八王子駅に似た外観のターミナル駅。琴電志度線・長尾線に乗り換えられます。高松築港駅周辺よりも発展している感じがします。
さて、この近くで朝ごはんにしましょう。
(瓦町駅・金毘羅街道)
アーケードがありますが、通勤通学時間帯ということもあり、多くの自転車が通行していました。東京ではこのような光景は見られないので、新鮮でした。自転車専用道路です。デンマークのようですね。
アーケードのおかげで雨でもぬれずに行けるので、羨ましいです。
(さか枝うどん 南新町店)
朝7時から開いている「さか枝うどん」に入りました。
うどんは大盛を注文。普通盛でもボリュームがあるようで、おなか一杯になりました。2玉分ぐらいはありますかね。
他のうどん店に行く予定でしたが、時間になっても開店していなかったので、断念しこちらに入りました。結果的においしかったので、満足です。
「讃岐うどん」というと、こしが強めで固いものだというイメージを抱いていましたが、実際そうでもないようです。この滞在で3店舗ほどを食べ歩きましたが、どこも丁度良いこしとモチモチ感を兼ね備えたような麺でした。
さて、おなかがいっぱいになったところで、琴平線に戻ります。琴電は路線によって車両の色が異なります。こだわりを感じますね。
元・名古屋市交通局の車両が来ました。全長15mの短い車両です。
(車内・琴電600形)
明るい色の外観に比べると、色使いが渋めな車内。
「ことでん」だけにことことゆっくり走るのかと思っていましたが、思ったよりもスピードを出してキビキビ走ってくれる印象です。乗っていて面白かったです。
仏生山止まりの電車だったので、いったん下車。
(仏生山駅)
この駅には車庫があるようです。近くにはモダンな造りの「仏生山温泉」があります。
この車両は元・京急600形2代目だそうです。正面は貫通扉が設けられ、雰囲気が変わっています。
1072編成は公式HPによれば、1957年製造の車両です。場所を変えて60年以上現役です。
(琴電琴平駅)
後ほどやってきた電車に乗車して、終点の琴電琴平駅まで来ました。
平日の昼間ではありますが、そこそこ人が乗っていました。
(金倉川)
のどかな風景です。
長い石段を登って「金刀比羅宮」を目指します。平日の昼間とあってガラガラでした。
ある店舗の方によると、コロナ禍になってからは、このような感じなのだそうです。
早く終わらせないと、地方はまずいことになっています。
気が遠くなる石段の数…
展望台まで来ました。遠くまでよく見通せます。
富士山のような形をしている山は、「讃岐富士」と呼ばれているそうです。走行中の琴電も望めます。結構遠くまで歩いてきていたんだと気づかされます。
下るのも大変です。帰りにお店でアイスコーヒーを購入。
程よい運動の後にはとても美味しかったです。「こんぴらうどん」でうどんの生麺もお土産に買いました。モチモチでこしがあって、ダシもきいていて美味しかったです。
(琴電琴平駅:1100形)
元・京王電鉄の車両です。いろいろな地方で見かける名車両です。
(琴電琴平駅)
駅名票とともに。
(車内:1080形)
この電車で、栗林公園(りつりんこうえん)駅へ向かいます。
年季の入った車両ですが、パワフルな走りを見せてくれます。
(栗林公園駅)
事前のリサーチではこの近くに人気のうどん屋さんがあるということでした。
行ってみると満席!食事中はコロナ感染リスクもあるので、やめておきました。人口密集地・東京からの人間が交わるべきではない、という気も未だします。
(栗林公園案内図)
観光名所の栗林公園に入ってみます。入場料は400円ほどでした。
立派な建築物。中では栗林公園で撮影された写真の展示スペースがありました。上手な写真ばかりで、驚きました。
讃岐うどんの歴史に関するコーナーもありました。香川は、うどん向けの上質な材料の栽培や収穫に適していたことが、うどん文化発展の理由だそうです。
背後にはすぐ山があり、雰囲気がいい場所です。
写真では表現しきれないのですが、とても気持ちの良い場所でした。1時間くらい回りました。
(麺匠 くすがみ)
20分ほど歩いて、さきほどのうどん屋さんとは違うお店に入りました。
朝もうどんだったので、たんぱく質も欲しく、温玉と牛肉の載ったメニューを注文。とても美味しいうどんでした。
(五色台展望台)
タイムズカーシェアを使って、展望台まで来ました。旅の中でゆっくり瀬戸内海を見ておきたかったからです。サクッと短時間借りるにはとても便利です。
瀬戸大橋のふもとまで行っても良かったのですが、そんなにクルマに乗っていても面白くないし時間がもったいないので、今回はやめておきました。
クルマだとどこを走っても近所と同じように感じてしまうんですよね。新鮮味がない、地域の空気を感じられないというか。なんででしょうか。
(高松築港駅:1200形)
五色台に行った後には、また琴電で空港通り駅まで向かい、銭湯に入ってきました。
写真は、そこから高松築港に戻ってきた時に撮影。
(高松築港駅)
そろそろ高松の街ともお別れです。この日の夜行バスで東京に帰ります。0泊3日の弾丸旅なのです。
帰りもサンライズで帰りたかったですが、ノビノビシートしか空きがなかったので、なら夜行バスでいいか、という選択です。
ただこの選択は、間違っていた気がします。ノビノビシートの方がよほど寝られるでしょう。コロナ禍になってから夜行バスには乗っていなかったので、真横になれないしんどさを忘却していました…(笑)。
(高松港)
小豆島行のフェリーが停泊していました。
今度来るときには小豆島にも足を運んでみたいと思います。
夜行バス乗車前に、めりけんや 高松駅前店で夕飯にしました。20時ごろまでやってくれていたのはありがたかったです。
この日は3食うどんでした。
最後に高松の夜景を。充実した一人旅になりました。
地域の空気を感じるには、地域交通を支える鉄道路線に乗ってみるのが一番だと、久々の旅で再確認しました。車窓を眺めながら、自分にも、こんな地域で暮らしている人生があったかもしれない、と考えたりするのも面白かったりします。
(撮影:iPhone13mini)
寝台特急 サンライズ出雲・瀬戸号で高松へ!
2022年3月、サンライズ出雲・瀬戸号を利用して、香川県高松に行ってきました。
予約とチケット受け取り
インターネット上の「JRおでかけネット」から予約をしました。今回は、一番安い個室の、B寝台の個室ソロを利用しました。価格は、特急券3,300円、寝台券6,600円と乗車券(東京都内ー高松)11,540円で、合計21,440円でした(2022年3月時点)。
宿泊と移動を兼ねているので、個人的にはお得な価格だと感じています。
切符の受け取りは、JR東海の改札のみで、つまり東京駅であれば、東海道新幹線の改札にある「e5489」機能のある券売機or窓口のみで受け取れます。ネット予約時に登録した電話番号と、クレジットカード本体が必要です。
JR東日本の改札にも「e5489」機能のある券売機がありましたが、そちらではエラーを吐いて発見できませんでした。東京駅であれば、東海道新幹線の券売機でのみ発券可能である点に、注意が必要です。
私は東京駅で迷うことも考えて、念のため1時間前には到着していましが、実際には初めてでも、30分もあれば十分でした。
東京は9番ホーム発
(東京駅9番線)
東京駅では、9番線に入線します。
何番線に入線するのか、購入時に表示してくれればよいのですが、表示はありませんでした。「JRおでかけネット」は切符の受け取りを含めて、微妙に使いづらい作りだと思います。
サンライズ出雲・瀬戸号に使用される、JR西日本285系電車です。写真を撮影している人も複数いました。ここから遠く香川・高松まで向かいます。ワクワクしますね。
鉄道ファンはこういう側面のマークも撮ります。
(東京駅9番線:個室シングル車両)
個室シングルを車外から見るとこのようになっています。1階だとホームの高さくらいのところに窓があります。
個室ソロとは違い、ホームより下に客室があります。その分広めです。
ドアが開くのを待ちます。
少しくたびれた感じの方向幕。
B寝台個室ソロはどんな部屋?
さて、ドアが開き自分の個室を探してみると、1階の部屋でした。
(車内:B寝台個室ソロ)
室内着まで用意されていて驚きました。
第一印象は、結構狭め。ですが、一晩明かすのには十分すぎるくらいかもしれません。よくできた個室だと思います。
出っ張った部分は、2階の個室の階段部分です。
(車内:B寝台個室ソロ)
ちなみに2階の部屋はこのようになっています。2階の方が開放感があるような気がします。出入りの度に段差を乗り越えないといけないでデメリットはあります。
(車内:B寝台個室 車両)
東京駅ではまだ部屋に空きがありました。最後の停車駅を出た時にはほとんど満室だったようです。
(車内:B寝台個室ソロ)
室内灯は3つあります。一つの照明を付けるか消すかではなく、3つで明るさを調整できます。よくできた個室です。
反対側にはコンセントが一口あります。
しばらくすると検札が来るので、それまで部屋でくつろいでいましょう。
(車内:B寝台個室ソロ)
寝台特急の面白いところは、都内を走る時に感じる非日常性ではないかと思います。高松まで向かう寝台列車は、通勤電車と並走したり、追い抜いたりしながら、都内の夜景の中を走っていきます。
(B寝台個室ソロからの景色)
都内を抜けると、だんだんと車窓は暗くなっていきます。まだ寝たくないな、そんな気持ちになります。
(車内:ラウンジ)
8人座れるラウンジルームがついています。早い時間帯には談笑する人やお弁当を食べる人、読書する人で混んでいました。ノビノビシートを利用している人たちなのでしょうか。
この奥に行くと、自販機、シャワールーム、洗面台2台、トイレがありました。洗面台はしっかりしており(家庭用と変わらないサイズ)、カーテンもあります。歯磨きなどは問題なくできました。
ノビノビ座席の車両と、この個室ソロの車両(料金の安い車両)に強力なモーターが搭載されているとのことで、ラウンジはモーターの音が響いています。この場所に客室を設置せず(そのほうが儲かるのに)ラウンジとしたのは、音に配慮したためでしょうか。
(B寝台個室ソロからの景色)
さて、朝になりました。寝られたかというと、まあまあ寝られました。5~6時間くらい。都内を出ると、速度も出るので揺れが目立ちますが、真横になって寝られますし、シートも十分に柔らかいので、慣れればもっとガッツリ寝られそうです。
ノビノビシートは床が固いそうですから、柔らかいベッドで寝られるのは個室のメリットです。
どこでもすぐ寝られるタイプの人であれば、一晩ぐっすりできる環境はあると思います。当然ながら居住性は夜行バスに圧勝しています。
カーテンはついていますが、トンネルなどで光が漏れてくるので、アイマスクを持っていけば良かったかなと思います。
(B寝台個室ソロからの景色)
瀬戸大橋を渡っています。橋を渡る前に岡山駅で、出雲号と切り離し作業が行われています。今度は出雲号にも乗車してみたいです。
橋を渡れば、もうすぐに終点高松駅に到着です。東京を21時50分に出発し、高松には翌日7時30分くらいの到着です。9時間40分の旅でした。
夜行バスなら到着時には体がバキバキで、疲労感がありますが、サンライズは真横になって寝られるし、自由に動けるので、疲労感はありませんでした。
万全の体調で、朝から活動できます。
(JR高松駅)
JR高松駅です。素敵な駅舎です。
さて、次回は「琴電琴平線」に乗って、香川・高松を巡ります。まずは、朝ごはんですね。うどんの本場香川県は、朝から営業しているうどん屋さんも多いようです。
寝台車には久しぶりに乗りましたが、やっぱり楽しいですね。贅沢な移動時間でした。
現代は夜行バスや格安航空が発達しているので、人気の寝台特急ではありますが、いつまで乗れるのかな?後継車両は出るのかな?という不安もありますね。
(撮影:iPhone13mini)
長崎電気軌道(長崎の路面電車)で巡る長崎② Nagasaki Electric Tramway②
こんにちは。それでは 前回に引き続き、2020年3月に訪れた長崎電気軌道(長崎の路面電車)の様子を記していきます。 Pictures ware taken at March 2020.
翌日はよく晴れてくれました。まずは原爆資料館へ向かいました。
(原爆資料館:5000形・1300形)Atomic-Bomb-Museum tram stop
長崎電気軌道の子会社が運営する複合施設「長崎西洋館」の中を路面電車が通っています。
『乗りものニュース』によると、都市開発の関係でルート変更をする必要があり、その際に自社用地を分断する形で線路が通ることになった。そこで土地を有効活用するべく線路をまたぐ形で西洋館を建設し、1990年にオープンしたのだそうです(乗りものニュース2017年11月4日『路面電車なのにトンネル! 「現存唯一」とも 長崎電気軌道、線路上空を有効活用』)
このような線路の通し方は、自社用地だからこそできた技だったということですね。
(原爆資料館:1300形)Atomic-Bomb-Museum tram stop
1987年〜1989年製造の車両。都電7500形に少し似ています。
方向幕は大きめで行先の視認性が抜群です。
(原爆資料館:211形)Atomic-Bomb-Museum tram stop
1951年生まれの車両。一度生産されたものをメンテナンスしながら、末永く大切に使用していく。究極のエコロジーを見せられているような気がします。
(大学病院前~原爆資料館:300形)Between Daigaku-Byoin-Mae tram stop to Atomic -Bomb-Museum tram stop
この大通りはセンターポールがおしゃれな仕様になっています。
(300形車内)
シートは上品な紫色でした。落ち着いた雰囲気、普遍的な路面電車という感じ。
(思案橋~崇福寺:201形・202形)Between Shian-Bashi tram stop to Sofukuji Temple tram stop
(崇福寺:201形・202形)Sofukuji Temple tram stop
1・4系統の終点、崇福寺停留所は川のすぐそばにあります。停車中の車両はほとんど川の上にあります。ここから先は道が狭くなり、勾配もきつくなっていました。
(崇福寺:211形)Sofukuji Temple tram stop
(崇福寺:370形)Sofukuji Temple tram stop
それでは、中心部の方に戻りましょう。
(車号不明:車内)
(車号不明:車内)
運転席の機器も年季が入っていますね。
(車号不明:車内)
3・4・5系統の終点、蛍茶屋に向かってみましょう。
(蛍茶屋:201形・202形)Hotaru-Jyaya tram stop
ここで折り返していきます。
(蛍茶屋)Hotaru-Jyaya tram stop
山側を見るとこのようになっています。さらに勾配が増しているようです。
奥に見えるのが車庫です。傾斜地を利用してファミレスなどが入居する建物の下に設けられています。建物名は「NEビル2」で、これは長崎電気軌道が所有しているとのこと。社有地を有効活用しているようです。
(蛍茶屋:500形)Hotaru-Jyaya tram stop
1966年製造の車両。従来の車両よりも運転台正面の窓が大きく取られ、角ばったデザインになっています。
(蛍茶屋:500形)Hotaru-Jyaya tram stop
(蛍茶屋:水戸岡鋭治デザイン 310号「みなと」)Hotaru-Jyaya tram stop
青くテカった特別感のある車両がやってきました。
公式HPによると、この車両は、JR九州の「ななつ星in九州」などを手掛けた水戸岡鋭治氏のデザインでリニューアルされ、2017年4月10日より運行を開始したようです。
「『みなと』は単なる移動手段としてではなく乗車している間は内装と車窓の風景を楽しんだり、外装は長崎の景観と一体化して走行している様子を楽しんだりできる車両となっています」と解説されています(長崎電気軌道公式HP『車両案内』)。
車内もレトロ調にリニューアルされており、観光客向けの車両です。
(蛍茶屋:1300形)Hotaru-Jyaya tram stop
(蛍茶屋)Hotaru-Jyaya tram stop
俯瞰できそうなところが見えたので、階段で上ってみました。なかなか大変でした…この辺りで日々生活する人たちはすごいと思います。
電線が写らないようかわすのに苦労しましたが、なんとか、斜面に家々が建つ特徴的な景色を背景に、小さな路面電車をおさめられました。
長崎の町並みを感じられて満足です。
(蛍茶屋)Hotaru-Jyaya tram stop
先ほどの場所より下がったところから撮影したと思います。先ほどの場所とは違い、自動車も入るのでごちゃごちゃしてしまいます。
(蛍茶屋:1500形)Hotaru-Jyaya tram stop
(新中川町:1300形)Shin-Nakagawamachi tram stop
先ほどとは時間帯が異なりますが、新中川町の歩道橋からもこのように撮影できます。車両は京急の広告車です。遠く長崎にまで広告を出しているんですね。
(大浦天主堂~石橋:360形)Between Oura-Tenshudo tram stop to Ishibasi tram stop
写真を撮るなら定番の場所だと思います。
(大浦天主堂~石橋:500形)Between Oura-Tenshudo tram stop to Ishibasi tram stop
時間的にあまり正面に日が当たっていませんね。
(石橋:3000形) Ishibasi tram stop
終点の石橋です。突然の終点。
おそらくこの先も、道が細くなり勾配が急になっていくのでしょう。
(長崎駅前)Nagasaki station
長崎駅前に戻りました。
そういえば、せっかく平面の路面電車なのに、横断歩道がないので歩道橋を上り下りしなければ乗れません。エレベータもないので高齢者は大変そうです。
階段にはみんな強いので、まだ大丈夫という判断でしょうか。
(長崎駅前:5000形)Nagasaki station
と思っていましたが、調べてみると「交通結節等検討会議(座長・平田研副知事)」が2020年7月にまとめた基本計画で、
「現在の長崎駅前の高架前広場を撤去して国道202号上に新たに高架デッキを設置。動く歩道やエスカレーター、エレベーターも設置して歩行者を支援する。駅と高架デッキで結ぶ大黒町側にバスターミナルを再整備し、デッキ周辺に路線バスの停留所も集約する方針」
が示されたのだそうです。
実はこの2020年3月に長崎駅新駅舎が完成していますが、従来よりも電停までのアクセスが悪化しています。そこで、ペデストリアンデッキによって歩行を支援しようという計画です。ただ、この方針では、大きな予算と期間を要するでしょう。
他にも、「既存の歩道橋にエレベーターを設置し、路面電車乗り場のバリアフリー化を図る考えが示されている」ようです(長崎新聞2021年4月25日『長崎駅周辺乗り継ぎ不便 交通結節機能の確立不可欠』)。こちらの方が現実的にも思えます。
(長崎駅前:500形)Nagasaki station
2022年秋に「西九州新幹線」が開業するそうですから、そうしたらまた駅前の景色もさらに変わっていくのかもしれません。
(長崎駅前:500形)Nagasaki station
角ばった、無駄を排除したシンプルなデザインがかっこいいですね。
(出島~新地中華街:500形)Between Dejima tram stop to Shinchi-Chukagai Chinatown tram stop
後ろにあるのが、有名な「出島」です。初めて訪れ、中にも入ってみました。
すでに周囲は埋め立てられており、島という感じではありません。
(長崎の町並み)
「グラバースカイロード」という坂道を斜めに上がっていくエレベータに乗って、見晴らしの良いところまで来てみました。
関東の近くだと、熱海に似たような景色かもしれません。
西浜町の方まで戻りました。
(西浜町付近:300形)Near Nishi-Hamanomachi tram stop
もう夕方で暗くなってきました。
(西浜町付近:310号「みなと」)Near Nishi-Hamanomachi tram stop
夕日で青い車体がキラキラ光ります。
夕方ですがそんなに車も多くありません。
(西浜町付近:310号「みなと」)Near Nishi-Hamanomachi tram stop
表面の少し波打つ感じが、重厚感を引き立たせていると思います。
(西浜町付近:500形)Near Nishi-Hamanomachi tram stop
(西浜町付近:211形)Near Nishi-Hamanomachi tram stop
自転車に乗っている人もいます。
さて、今回で長崎電気軌道で長崎市内を巡る回は終了です。1年以上前に撮影したものですが、写真や地図を見ながら書いていくと、場所の空気感を思い出し、振り返ることができました。
色々な人の生活を載せて走る、歴史のある路面電車は、空気を感じながら地域をめぐることを可能にする、楽しいツールだと感じます。
《 参考》
乗りものニュース2017年11月4日『路面電車なのにトンネル! 「現存唯一」とも 長崎電気軌道、線路上空を有効活用』https://trafficnews.jp/post/78970
長崎電気軌道公式HP『車両案内』http://www.naga-den.com/publics/index/27/
長崎新聞2021年4月25日『長崎駅周辺乗り継ぎ不便 交通結節機能の確立不可欠』https://nordot.app/758874109314252800
【次回】は、島原鉄道に向かいます。
長崎電気軌道(長崎の路面電車)で巡る長崎① Nagasaki Electric Tramway①
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(五島町:長崎ログ 広告ラッピング車両)
側面にジャルジャルがいます。
こんにちは。今回は、2020年3月に訪れた長崎電気軌道(長崎の路面電車)の様子を記していきます。もう1年以上前のことで、どこで撮影したかなど記憶があいまいです。
なかなか大変ですが、ここでしっかり整理しておきたいと思います。2020年3月はまだ国内は、例のアレが蔓延しておらず、平和でしたね〜。
空港から市内へは高速バスを利用しました。
(めがね橋:1200形)
長崎市内には夕方に到着したようです。望遠レンズを持ち歩いていないので、路面電車の撮影は少し難しいです。
(長崎電気軌道路線図:公式HPより)
総延長21.1kmほどの路面電車です。全区間乗りましたが、蛍茶屋、崇福寺、石橋の終点はそれぞれ景色が異なっていて面白かったです。赤迫はここで突然終点名なのか!という印象でした。この感覚は現地に行ってみていただければ、共有できるのではないかと思います。
(めがね橋:300形)
公式HPによれば1953年〜1954年製造の車両です。東京ではもう聞けなくなって久しい吊り掛けサウンドです。年季の入った車両がバリバリ現役、かっこいいですね。
線路は石敷きになっているようですが味があって素敵です。いずれ芝化しても良いかもしれませんね。
(市民会館:201形・202形)
桜の時期にはきれいに写真が取れる場所のようです。予めリサーチしていたのですが、このときは残念ながら全然咲いていませんでした。
この車両は1950年生まれ。
(市民会館~諏訪神社:211形)
街のすぐそばに山がそびえているのが長崎らしい景色ではないでしょうか。関東の人間からすると新鮮な景色です。あと全然自転車がいませんね。
この車両は1951年生まれ。
(市民会館:3000形)
低床車両です。
(西浜町付近:1500形)
1993年〜1997年製造。90年代のデザインって感じです。
ちなみに今回も「一日乗車券(500円)」を利用しています。観光にはホントに便利です!町がコンパクトなので(平地が少ないからそうなるのでしょうが)、路面電車でもストレスなく、ゆっくりと街の空気を感じながら各所を回れます。
(西浜町付近)
崇福寺方面を写しています。この辺りは繁華街のようです。
1・5・4系統がここで合流しています。
(浜町アーケード:300形)
前照灯はLED化されているようですね。大事に手入れをされながら、今まで長い間使われてきたのでしょうね。
さて、もう暗くなってきました。宿に行きましょうか。
翌日も長崎電気軌道沿線を巡ります。【次回に続く】
【生存報告】更新再開します
【生存報告】
お久しぶりです。
この一年間は私的に色々と忙しい時期で、また例のウイルス騒ぎで鉄道旅行などもできなかったため、更新をストップしておりました。
今後、更新を再開していきます。
とはいっても、この一年新しいネタもないので、溜まっているこれまでの記録を記述していこうかと思います。記憶があいまいになっているので、思い出すのは大変ですが、先延ばしにしていても仕方がないので頑張ります。
よろしくお願いします!
広島市電の旅① THE路面電車な単車から、最新の超低床連接車両まで楽しめる広島! Travel by The Hiroshima Electric Railway
こんにちは!本日は8月6日です。
1か月ほど続いた長い梅雨が明け、暑さがいきなり訪れましたね!熱中所のほうが即座に命にかかわる危険性が高いと思うので、気を付けたいと思います。
さて、今年2月に訪れた広島での写真を引っ張り出してきました。1泊2日行程で広島市電を楽しみます。
広島市電・路面電車の旅!
歩道橋上から十日市町方面を撮影しました。背景には山々が見え広島らしい景色かなと思います。この先の交差点で江波・広電西広島方面と(左)と横川駅前方面(右)とに分かれます。
先ほどと同じ歩道橋から反対方向(広島駅方面)を見てみました。
(路線図:公式HPより*1)
路線図を見るとこの通り、路面電車としては広大な路線長を誇ります。
図の左端の路線、広電西広島から広電広島口までは専用軌道区間ですが、乗り入れ運転がなされており便利です。
終点・江波駅 「自転車&路面電車」
(江波:1000形グリーンムーバーLEX)※超低床連接車
終点の江波まで来ました。停車しているのは超低床連接車両。
(舟入南~江波:700形)
この辺りは割とのどかな雰囲気で、自動車も多くなく撮影がし易かったです。
(江波:700形)
(江波:800形)
江波は駐輪場直結型で、とても便利な電停だと思います。駐輪場は奥まで続いており、多くの自転車が駐輪されていました。「ここに自転車を停めて、市内へは路面電車で」という移動方法は環境にやさしく、美しい移動方法だと思います。
地下鉄のない広島ではありますが、コンパクトな都市であるが故に路面電車がおそらく輸送人員を考えるときに最適解となっているのでしょう(連接車が可能性を大きく広げています)。家から電停までは自転車、また中心部へは本数の多い路面電車で、という移動手段があるのは、環境にも人にも優しい街の証拠ですよね。
(江波:1900形)※元・京都市電
元・京都市電の車両。「THE路面電車」という形状でとてもカッコいいですね!なんと15両が在籍しているそうです。どおりでよく見かけるわけですね。
京都にもかつては路面電車が走っていたそうですが、1960年代の「多くの面積を占有する自動車」という存在の普及によって、1970年代に「日本最古の路面電車」(京都が初だとは知りませんでした)だった伏見線・稲荷線が廃止されたのを皮切りに、1978年には全線が廃止に追い込まれたそうです(京都市「京都の市電」*2)。そんな京都市電の車両も、広島では大事に扱われているようです(車体がピカピカでした)。
(江波:1900形)※元・京都市電
(江波:1900形・900形)
後ろには元・大阪市電の車両。テンションが上がります!
1両が在籍しています。
(江波:700形)
近くに寄ってみました。
(江波:1900形)※元・京都市電
この区間には頻繁に古い車両が来ます。
(江波:1900形)※元・京都市電
寄って撮って見ます。
(江波:1900形)※元・京都市電
全面の丸みを帯びた形が強調できたかなと思います。カッコいいです。
こう見ると結構ゴツゴツしていてイカツイ車両ですね。
(江波:700形)
こちらは対照的に丸みを帯びたデザイン。
(江波:900形)※元・大阪市電
渋い色ですね。
(江波:900形)※元・大阪市電
元・京都市電よりは丸みを帯びた形状です。
大阪市電も1945年には、路線総延長が116キロメートルと最盛期を迎えていました。しかし京都に同じく自動車の普及により、1969年にはすべての路線が廃止されました(大阪市「6.大阪市電発祥(しでんはっしょう)の地」*3)。大阪では「地下鉄」にその役割を譲ったようです。
(江波:900形車内)※元・大阪市電
折り返してきたこの車両に乗車。横川駅の方面に向かってみることにしました。
荒川線がすっかり新車に入れ替わり、東京ではもう聞けない吊り掛けモーターの音…
(江波:900形車内)※元・大阪市電
渋めのシートがいいですね。
JR横川駅へ
(横川駅前~横川一丁目:700形)
JR横川駅手前で撮影してみることにしました。
(横川駅前~横川一丁目:1000形グリーンムーバーLEX)※超低床連接車
(横川駅前~横川一丁目:1900形・700形)
(横川駅前~横川一丁目:700形)
(横川駅前~横川一丁目:1900形)
狭い道路区間へ
(土橋~小綱町:5200形グリーンムーバ―エイペックス)※超低床連接車
この区間は狭い道路を通っており、他の区間とは異なる雰囲気が楽しめます。
(土橋~小綱町:3950形グリーンライナー)※連接車
90年代の終わりに登場した車両とのことですが、デザインは先鋭的で古びていませんね。モーター音・インバータ音も良い車両だと思います。
(土橋~小綱町)
日が当たれば最高ですね〜。
(小綱町~天満町:705形)
良い撮影ポイントがないか探しに、広電西広島方面へ歩いてみることにしました。
(小綱町~天満町:3950形グリーンライナー)※連接車
土橋の大カーブ
(観音町~西観音町:1900形)
(観音町:1900形)
西広島方面を見ると、山に囲まれた都市・広島という街を感じられます。
気持ちの良い景色でした。
(観音町~西観音町:3950形グリーンライナー)※連接車
本当はもう少し早い時間に来たかったポイントです。時間的に側面に日が回りませんでした。
(観音町~西観音町:5200形グリーンムーバ―エイペックス)※超低床連接車
一番新しい連接低床車両。先進的なデザインです。
4編成が在籍しているそうですが、残念ながら今回は乗車できませんでした。
(西観音町~福島町:3800形)
(福島町~広電西広島:350形)
新己斐橋の手前で撮影。3両が在籍する車両です。
(観音町~西観音町:5000形グリーンムーバ―)※超低床連接車
カーブの地点に戻りました。
(観音町~西観音町:3800形)※連接車
(本通~袋町 歩道橋上から:1000形グリーンムーバーLEX)※超低床連接車
場所を変えて本通付近まで来ました。
(本通~袋町:歩道橋上から)
人も車も多い区間です。
(3000形)※元・西鉄福岡市内線の車両
この特徴的な車両は、出現率が低い車両なのだそうですよ〜。
(的場町:700形)
西日に照らされた広島市電。
奥に見えるのは荒神橋です。
さて、江波方面まで戻ってきました。
(舟入南:800形)
夕方の市電です。日が暮れて冷えてきました。
(江波:1900形)※元・京都市電
夕方の江波駅へ。
(江波:1000形グリーンムーバーLEX)※超低床連接車
(江波:1000形グリーンムーバーLEX)※超低床連接車
広島市電の旅一日目は、もう暗くなったのでここで終了です。宿泊するホテルに行きましょう。
次回・二日目には、広島港などにも向かいます!
(前回の続きの、「富山地方鉄道市内線」の記事を先に書くかもしれません。路面電車続きですね。)